当事者の声で作る参加型ADDメディア

あ行

アカシジア

アカシジアは静座不能症と同じ意味で座ったままでじっとしていられず、そわそわと動き回るという特徴があります。アカシジアの原因は抗精神病薬によるものが多いとされる。抗うつ薬や一部の医師から処方された胃腸薬などによっても引き起こされることがある。

アファンタジア

頭の中で心的イメージを思い浮かべる事が出来ない症状。 50人に1人はアファンタジアを持っていると考えられており原因はまだ不明。 1880年にフランシス・ゴルトンによって最初に記述されたが、その後現在に至るまでほとんど研究されていない。ピクサーの社長もアファンタジアだったと言われている

エムスパ (MSPA:Multi-dimensional Scale for PDD and ADHD)

関西を中心に普及している発達障害の特性の程度と要支援度の評価尺度。発達障害の特性について多面的に評価を行い、特性チャートにまとめることで、支援が必要なポイントを視覚的にとらえることができる。MSPAでは、発達障害の特性について、「コミュニケーション」「集団適応力」「共感性」「こだわり」「感覚」「反復運動」「粗大運動」「微細協調運動」「不注意」「多動性」「衝動性」「睡眠リズム」「学習」「言語発達歴」の項目から多面的に評価する。

か行

過集中

短期的にものすごい集中力を発揮する発達障害の障害特性の事。自分の好きなこと・関心のあることに没頭し過度に集中する状態。高い生産性を発揮できる反面、集中力が切れた時に疲れきってしまうという困った点がある。衣・食・住といった必要最低限の日常生活にまで支障が出る可能性もある。

感覚過敏

周囲の音や匂い、味覚、触覚、光など外部からの刺激が過剰に感じられ、激しい苦痛を伴って不快に感じられる状態のこと。そのときの体調や気分によっても大きく左右されます。同じ感覚刺激であっても、体調が悪かったり、緊張や不安、イライラがあるときには、感覚過敏が出やすくなる。反対にとても鈍感で不便があることもあり「感覚鈍麻」と言う。

境界知能

おおよそIQ70~84ほどの人達で「社会面」「学習面」「身体面」に問題を抱える事が多い。「発達障害」や「知的障害」と違い特別支援の対象にはならないが、知的障害の人たちと同様にかなりしんどい思いをしていることが多い。人口の約14%(日本では約1700万人)、およそ7人に1人が該当する。WHO(世界保健機関)によるICD(国際疾病分類)第8版(ICD-8:1965~1974年)では、IQ70~84までが境界線精神遅滞といった定義がなされていたが、第9版(ICD-9:1975~1984年)以降になると、知的障害は現在のIQ70未満に変更になった為、知的障害の定義から漏れてしまった。さまざまな事情があったと推測される。

グループホーム(障害者用)

障害のある人が、日常生活上の介護や支援を受けながら共同生活を営む住居のこと。障害者総合支援法が定める「障害福祉サービス」のひとつにグループホームがあり、入浴、食事などの介護や生活相談、その他の日常生活上の支援を提供するサービスを受ける事が出来る。なお、介護保険制度にも高齢者を対象とする「グループホーム」があるが「認知症対応型共同生活介護」と呼ばれる別のサービスにおける住居を指す。

言語理解

知能検査の上位項目。「言語理解」は、語彙やことばで説明する力などを測る指標。これまでの経験や学習が土台となる「結晶性知能」という部分が含まれる。勉強が出来る人はここが高い人が多いが「言葉で表現することの得意さ」がそのまま「コミュニケーションをとることの得意さ」には必ずしも結びつかないので注意が必要。

高次機能障害

けがや病気によって脳に損傷を負い、知的な機能に障害が出て日常生活や社会生活に支障を来す状態を指す。高次脳機能障害の原因傷病の約8割は脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、モヤモヤ病などの脳血管疾患)、次いで約1割が頭部外傷とされる。主な症状には、失語、半側空間無視、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがあり、ADHDと症状が良く似ている場合がある。

抗ADHD薬

ADHDの治療法の1つに薬物療法がある。現在(2021年)日本で承認されている薬は次の4種類になる。ドパミン及びノルアドレナリンの再取り込みを抑える「コンサータ」。ノルアドレナリンの再取り込みを抑える「ストラテラ」、α2Aアドレナリン受容体という部分に作用する「インチュニブ」、ノルアドレナリン及びドパミンの再取り込みに関わるトランスポーターへの阻害作用、ノルアドレナリン及びドパミンの遊離作用、ノルアドレナリンなどを分解するモノアミン酸化酵素A(MAO-A)の阻害作用のある「ビバンセ」がADHDの症状改善効果を現すとされている

さ行

社労士

社労士は、社会保険労務士法に基づいた国家資格者。企業における採用から退職までの「労働・社会保険に関する諸問題」や「年金の相談」に応じるなど、業務の内容は広範囲に渡る。障害年金の申請を社労士に頼む人は多い。

就労移行支援

就労移行支援は、障害者総合支援法に基づく就労支援サービスのひとつ。一般企業への就職を目指す障害のある方(65歳未満)を対象に就職に必要な知識やスキル向上のためのサポートを行う

障害者総合支援法(新体制)

障害者及び障害児が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給付その他の支援を行い、もって障害者及び障害児の福祉の増進を図るとともに、「障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的」とする。として、平成17年11月に交付され、平成18年4月から一部施行、10月から完全施行されている

障害者自立支援法(旧体制)

障害者及び障害児が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給付その他の支援を行い、もって障害者及び障害児の福祉の増進を図るとともに、「障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的」とする法律。平成17年11月に交付され、平成18年4月から一部施行、10月から完全施行されている

精神障害(精神疾患)

精神や行動における特定の症状を呈することによって日常生活や社会参加に困難をきたしている状態を指す。判断能力や行動のコントロールが著しく低下することがある。正しい知識が十分に普及していないこともあり、精神疾患というだけで誤解や偏見、差別の対象となりやすく、社会参加が妨げられがち。精神障害を患う人がこれほど多いにもかかわらず、専門家の助けを受けている人は20%程度にすぎない。多くの精神障害に遺伝的な要因が関与していることが研究によって示されている。発達障害の二次障害として起こす事も多い

特別支援学級

障害のある子ども一人ひとりに応じた教育を行うため、小・中学校に設置された、障害種別ごとに編成された少人数の学級。通常の学級に在籍しながら、その子の障害特性に合った個別の指導を受けるための教室。週に数時間通う事が多い。

視覚優位

情報処理のパターンの中で「目で見ることで理解しやすくなる」事象の事。 「目で見たほうが理解しやすい」「耳で聞いたほうが覚えやすい」など、方法次第で理解力や記憶力が違うことがある。「何度言っても覚えられない」「ヒアリングが苦手」という人は、視覚優位タイプの特徴を踏まえた勉強法にすることで学習しやすくなる可能性がある。

障害者雇用

障害者雇用とは、障害のある方が一人ひとりの能力や特性に応じて障害のない方と同じように働けるよう、事業主や自治体が「障害者雇用枠」で障害のある方を雇用すること。 2018年4月には障害者雇用促進法が改正され、精神障害者の雇用義務化(障害者雇用のカウント対象への追加)、法定雇用率の引き上げ、短時間労働者の算定方法の変更になった。

障害者手帳(精神障害者保険福祉手帳について)

精神障害者保健福祉手帳は、一定程度の精神障害の状態にあることを認定するもの。 精神障害者の自立と社会参加の促進を図るため様々な支援策が講じられている。精神障害者保健福祉手帳の等級は、精神疾患の状態と能力障害の状態の両面から総合的に判断され、1級から3級まである。障害者雇用に応募するためには障害者手帳が必要である。

障害年金

障害年金とは、厚生年金保険、国民年金、共済年金すべての方を対象に支給される年金のひとつ。交通事故で障害者になった人や生まれつき知的障害(精神遅滞)があるような人ばかりでなく、あらゆる病気やケガが障害年金の対象になる。区分には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」がある。

受診状況証明書

受診状況等証明書は、診断書作成医療機関と初診時の医療機関が異なる場合に、初診時の医療機関で取得していただく証明書類で、「初診日証明」とも言われている。 請求者が初診日から継続して同一の医療機関で受診されている場合は、提出された診断書によって初診日が確認できますので必要無い。

処理速度

Waisの動作性IQ群の1つ。「複数の情報を処理する能力」とされている。単純な作業をスピーディに行うことが得意な場合が多く、決まったマニュアル通りにひたすらデータを入力したり、封筒にダイレクトメールを封入し続けたり、といった作業は得意。人の話を理解するなども含まれる。

自立支援証

通院による治療を継続的に必要とする程度の状態の精神障害(てんかんを含む。)を有するる人が対象になる。医療費の原則1割負担。「世帯」の所得や疾病等に応じて、自己負担上限月額が設定される。

事後重症

「障害認定日から3ヵ月を経過した日より後」から症状が重くなったという意味。最後の受診から5年以上経過しているためにカルテが破棄されていたり、医療機関が廃院しているなどで、障害認定日当時の診断書を書いてもらえないときは、この事後重症という請求になる。

精神保険福祉士(PSW)

1997年に誕生した精神保健福祉領域のソーシャルワーカーの国家資格。精神保健福祉士法で位置づけられた、精神障害者に対する相談援助などの業務に携わる人の国家資格である。PSWと略称されている。障がい者デイサービスや地域活動支援センターなど、発達障害の当事者の方とその家族の方に対し、日常生活のサポートや自立支援を行う場所がある。

生活保護

働き手の病気や怪我、そのほか様々な事情で暮らしに困っている方々に国が定める最低限度の生活を保障し、自分の力で生活できるよう支援を行うことを目的としている制度。日本においては生活に困窮する国民に対して、資力調査を行いその困窮の程度によって、要保護者に必要な扶助を行う。

双極性障害

双極性障害は、精神疾患の中でも気分障害と分類されている疾患のひとつ。躁状態と鬱状態を繰り返す慢性疾患。鬱状態に加え、激しい躁状態が起こる双極性障害を「双極I型障害」と鬱状態に加え、軽躁状態が起こる双極性障害「双極Ⅱ型障害」がある。

た行

知覚統合

Waisの言語性IQ群の1つ。「見て記憶したり判断したりする能力」とされている

知的障害(知的能力障害)

出生時や乳児期の初期から知能の働きが明らかに標準以下であり、正常な日常生活動作を行う能力が限られている状態。遺伝学の最近の進歩、特に染色体分析技術の進歩があっても、多くの場合は、知的能力障害の具体的な原因を特定できない。 知的能力障害がある小児のほとんどでは、幼稚園や保育所に行く年齢になるまで目立った症状が現れず、知的能力障害の程度が重いほど症状が明らかになるのが早くなる。 多くの場合、親が最初に気づく徴候は言葉の発達の遅れの事が多い。知的能力障害がある小児は単語を話し始めたり、単語をつなぎ合わせて使ったり完全な文を話したりする時期が遅れる傾向にある。また、知的能力障害がある人の約20~35%には自分が周りの小児と違うことに気づいた場合や、障害のために中傷や虐待を受けた影響による精神障害もみられる。

聴覚優位

情報処理のパターンの中で「耳で聴くことで理解しやすくなる」事象の事

通級

小・中学校に通う比較的障害の程度が軽い子どもが、通常の学級に在籍しながらその子の障害特性に合った「通級による指導」という個別の指導を受けるための教室です。在籍校に特別支援学級がない場合は、学区内の近隣校に「通級」する。小集団でのソーシャルスキルトレーニングや、個別での教科の補充、運動指導などが行われている

定型発達

発達障害でない人々(あるいはそのような状態)を意味する用語。

特別支援学校

特別支援学校とは、心身に障害のある児童・生徒が通う学校で、幼稚部・小学部・中学部・高等部がある。障害のある児童・生徒の自立を促すために必要な教育を受けることができる。全児童の0.9%が在籍している計算になる。

適応障害

特定可能なストレス因によって引き起こされる、著しい苦痛を伴い日常生活に支障をきたす感情面、行動面の症状がみられる。

特別支援学級

障害のある子ども一人ひとりに応じた教育を行うため、小・中学校に設置された、障害種別ごとに編成された少人数の学級。通常の学級に在籍しながら、その子の障害特性に合った個別の指導を受けるための教室。週に数時間通う事が多い。

毒親

毒になる親の略で、毒と比喩されるような悪影響を子供に及ぼす親、子どもが厄介と感じるような親を指す俗的概念。「子どもの人生を支配し、子どもに害悪を及ぼす親」を指す

は行

発達障害

生まれつき脳の発達に障害があることの総称。個人差が大きいことから、一人ひとりの症状に合わせた支援や治療がとても重要になる。発達障害はいくつかのタイプに分類されており、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害、吃音(症)などが含まれる。

発達特性

発達障害の人がある程度共通して備わっているとされる性質や特徴のことである。障害名によって見られる特性は異なる。

閉鎖病棟

閉鎖病棟への入院患者は、原則として精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく措置入院や医療保護入院により、強制入院で病棟入りするものとされている。閉鎖病棟の入院患者の外出は病院や病棟によりさまざまである。患者に個別に単独での外出を認める病院は、病状が安定しつつある患者に対してであっても少ない。外出中に事故が生じた場合に責任追及されることを恐れて一切認めないとしているところがほとんどである

ま行

メンサ

MENSA(メンサ)とは、1946年にイギリスで創設された、全人口の内上位2%のIQ(知能指数)の持ち主であれば、誰でも入れる国際グループ。高IQ団体としては、最も長い歴史を持つ。会員数は全世界で約12万人。支部は世界40か国に存在する。

A~N

ADHD

不注意・多動・衝動性が見られる生まれつきの脳の機能障害。 ADHDには神経伝達物質(脳内で神経信号を伝達する物質)の異常が関与している可能性が高いことが分かっている。主に注意を持続したり、集中したり、課題をやり遂げたりすることが困難な場合もあれば、過剰に活動的で衝動的な場合もあり、その両方がみられる場合もある。

APD(聴覚情報処理障害)

半世紀にわたって研究されているにもかかわらず、まだ明確に定義することが難しい障害で、末梢聴力には明白な難聴を呈さないが、中枢性聴覚情報処理の困難さによって難聴に似た症状を呈する状態とされている。「音は聞こえているのに聞きとれない」「聞こえているけれども分からない」ことで周りとのコミュニケーションが困難になる。ADHDと併発している場合もある。

ASD

生まれつきの脳の機能障害。はっきりとした原因はまだ解明されていない。社会的コミュニケーションや対人関係に難があり、行動や興味に強いこだわりや反復様式がある事が幼児期から存在する。

ASD尊大型

威圧的な態度で周囲を圧倒しようとする傾向があり、積極的に自分の主張を伝えるのが大きな特徴。論理的に文章を組み立てられて学力も高い傾向にある。強圧的な態度で周囲を圧倒しようと振舞う様子が見られる。

A型作業所

就労継続支援A型は、障害や難病のある方が、雇用契約を結んだ上で一定の支援がある職場で働くことができる福祉サービスです。基本的な部分は一般就労と変わらない。一般就労に比べて短時間で低賃金。障害や病気に理解のある職場スタッフがサポートしてくれるので、安定的な就労が期待できる。就労移行支援サービスや特別支援学校での就職活動を経たが、雇用に結びつかなかった人なども利用対象となる

B型作業所

就労継続支援B型は、年齢や体力などの面で雇用契約を結んで働くことが困難な方が、軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービス。就労継続支援B型は、特別支援学校などの卒業後にそのまま利用することはできない

DCD(発達性協調運動障害)

発達障害のひとつであり、身体機能に問題が無いのに「人並み外れて不器用」「極端に運動が苦手」で協調運動に困難さが見られる障害。乳幼児期の運動面の発達においても定型発達のお子さんに比べて遅れがあったり、はいはいをあまりしない、転んだ時に手が出ないなどの特徴が見られたりする。DCDの頻度は6~10%と高く、30人学級ならクラスに2、3人はいる計算になる。この障害は大人になっても、50~70%と高い頻度で残存するとされている。

LD

学習障害(LD)とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはありませんが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すもの。「読字障害(ディスクレシア)」「書字表出障害(ディスフラフィア)」「算数障害(ディスクレシア)」の3つに分類される

O〜Z

Wais

16歳以上の成人用に標準化された、ウェクスラー・ベルビュー知能検査(1939年)の改訂版として、1955年2月に出版された、知能(IQ)を測るための一般的な検査。 大きく言語性検査と動作性検査に分けられる。

参考

MSDマニュアル家庭版https://www.msdmanuals.com/
東京都福祉保険局https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/